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知らないおじさんからバナナをもらった
先日、少し暖かくなってきたので体を動かそうと、近くの川に架かる橋の橋桁を使ってテニスの壁打ちを一人でやっていた。3時頃、のどが渇いたので自販機まで歩いていき、橋の下に戻ってくると、他県ナンバーのクルマが、壁の前に横付けしていた。そして、おじさんが一人、なにやら荷物をいくつもベンチの上に並べている。別のベンチには、ラケットやらボールやら、私の荷物が置いてある。おじさんもそれを見ているはずだが。
「あの、私、ここで壁打ちをやっていたんですけど」というと、
「ああ、そうですか。ちょっと昼ごはんを食べる間、いいですか」という答え。
「あ、ええ、いいですよ。私も休憩しますから」といって、買ってきたスポーツドリンクを飲み始めた。ところがおじさんは、なにやら不思議な機器とカセットボンベを荷物から出して組み立てはじめた。「はあ?」と思う私。昼ご飯というから、コンビニ弁当とかおにぎりだと思ったら、バーナー出して煮炊きかよ!! 荷物から出した鍋に水を注ぐおじさん。もしかして、ものすごく時間がかかるかもと思った私は、思わず「な、何を作るんですか?」と尋ねる。すると、「ラーメンです」という。
そうか、インスタントラーメンか。見ていると5つ入りくらいのラーメンの袋が出てきた。あれだな、奥さんが素晴らしくて、料理は必ず手作りで、インスタントラーメンが食卓に上るなんて有り得ない家庭の旦那なんだな。でも、このおじさんは西島秀俊とは対極の見た目だ。残念だ。しかも、よく見たら「マルちゃん正麺」だった。
ラーメンが出来上がるまで、住まいは他県だが奥さんの実家が山梨であること、キャンプが好きで奥さんの目を盗んでは出かけ、一人でこうした時間を楽しんでいること、当てもなくドライブしていて偶然この場所を見つけ何度も利用していること、カメラが趣味で、他にもボランティアやらなにやら色々なことをやっていて時間がないこと、などなど、問わず語りに話すおじさん。途中、車を壁の前からどかしてくれたが、すぐ横でラーメンを食ってる人がいるのに、壁打ちが出来るだろうか。
おじさんは、ラーメンと、スーパーで買ってきたであろう単品のトンかつとおいなりさんを平らげ、
「もうすぐ定年退職で、いまから楽しみなんですよ」と言うので、
「趣味がなくて、定年後に何をしていいかわからない人が多いそうですよ」と言うと
「そんなのあり得ませんね」と胸を張った。
最後に、邪魔をしたおわびのつもりか、バナナを1本くれた。
「コーヒーを湧かしてごちそうしたかったんだけど、豆を忘れたようで・・・」

おじさんが去った後、30分ぐらい壁打ちをしたら、もう夕方で、寒くなってバナナを手に家に帰った。


 


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by hiroafukasawa | 2018-02-28 19:09 | 雑記帳 | Comments(0)