人気ブログランキング |
皮膚科の先生
 4、5年前、手の指と足の裏に小さな水泡ができ、それがどんどん増え、ついにはひび割れて血がにじむという奇病(うそ)にかかった。始めはかゆいくらいで我慢していたがひび割れが始まり血がにじむようになったところで「これはいかん」と病院に行くことにした。なにしろ、キーボードを打つのにも痛むのだから、仕事にも差し障りがある。
 お医者さんに診てもらうと、「とりあえずステロイドの塗り薬を出しておくからそれを塗って様子を見て」という。だけど、指なんてすぐ薬がとれちゃうし、いつまでたってもちっとも良くならない。「どうもこのお医者さん、ダメかも」と思い、別の皮膚科に。でも、結果は同じ。塗り薬で様子を見ることに。
 この2軒は、看板に別の診療科目も掲げている医院で、皮膚科専門じゃなかったようだ。そこで、専門の先生のところに行ってみた。この先生、年は取っているが言葉遣いが荒っぽく、見た目もチンピラっぽい。ところが「これは金属アレルギーだね」と的確な見立てが返ってきて「義歯の金属がアレルギーの元かもしれない。歯医者に行って診てもらって」と指示された。
 さて、うちの会社の建物の水道は、一度屋上のタンクに汲み上げ各フロアに供給している。そのタンクの中が錆びているらしく、水道水が「金臭い」のだ。社員食堂ではその水を使って米を炊き、みそ汁をつくっている。長年、その食堂で昼飯を食べてきた私は「金属アレルギー」と聞いてピンときてしまった。その日からリーズナブルな社員食堂は諦めて、弁当屋さんにした。すると、たちまちひび割れが治ってきた。先生に、ステロイド剤がシールになっている「ドレニゾンテープ」という貼り薬を処方してもらったが、これも良く効いた。
 おかげで、ほとんど完治したが、疲れがたまったりすると、たまにまた水疱が出てくる。残っていた薬を大事に使っていたが、先日とうとう底をついた。この薬は、お医者さんの処方がなければ手に入らないので、今日、久しぶりに先生のところに行ってみた。すると驚いたことに、医院の名前が変わっていて、「内科・皮膚科」になっている。おそるおそる入って受付で尋ねると、あの先生は病気療養中で診察できる状態じゃないそうだ。あんなに元気そうだったのに・・・。新しい先生は、どうも内科の方が専門らしく、患部をろくに見もせず、事前の問診票にかつて「ドレニゾンテープを出してもらった」と書いておいたので「じゃ、同じ薬を出しておきますね」と、診察は15秒で終わった。
 あらためて、私は「あの職人気質の先生に診てもらって助かったなぁ」と思うのだった。
by hiroafukasawa | 2008-05-30 19:42 | 雑記帳 | Comments(0)
<< スクエア展の作品 スクエア展の作品 >>