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せんとくん
 ロンドンオリンピックの公式ロゴのデザインが不評で、しかもこの「ゴミ」と酷評されるデザインに9000万円(40万ポンド)もかけたということで、さらにヒートアップ。デザインを変更しろ、という署名運動が起きていたようだ。もう、1年くらい前の話題だけど、その後、どうなったのだろう。そのデザインをネットで見たけれど「せんとくん」よりはよかったと思う。
 
 かつて、地元の美術団体に所属していたときに、事務局の一員として裏方仕事をやっていた。春に県立美術館を使って団体展をやるのだが、公募展形式をとって広く県内美術愛好家から作品を募り、審査して賞を与えるわけだ。
 展覧会場を一日多く借りて、審査・飾り付けを会員の手で行う。午後2時頃に搬入を締め切り、審査会を始める。流れ作業のように絵を運び、居並ぶ会員たちの挙手で「入選」「選外」を決めていき、「賞候補」と声がかかったものは一所に集め、あらためて各賞を決める。最高賞は会の名前を冠にした賞だ。
 で、この、賞の決め方というのがくせ者だ。賞候補の作品それぞれに番号を振り、会員全員にメモ用紙を渡して賞にふさわしい作品の番号を5つ記入してもらう。それを集計して、一番多く票を集めた作品を最高賞とした。ところが、こうして選ばれた最高賞受賞作品がいまいちピンとこない。誰もが「これが最高賞になっちゃったの?」と首を傾げる、普通の出来映えの作品なのだ。この投票のやり方では、可もなく不可もない、平均的に良いと思われる作品に票が集まってしまうのだ。
 これではうまくないということで、会員で日展の審査委員もしている先生(私の恩師)のアドバイスを得て、投票用紙を作り直した。「最高賞にふさわしい作品1点とその他4点」の番号を記入してもらい、最高賞とその他を別に集計する。これで、もっともふさわしい作品を選ぶことが出来る。2位以下はその他と合計して決める。私はこの団体を辞めてしまったが、今でもこの方式で賞を決めていると思う。
 何が言いたいかというと、多数決はうっかりすると陳腐なものが最高になってしまうということ。「せんとくん」てネーミング、そのいい例なんじゃないかな。
by hiroafukasawa | 2008-05-07 17:37 | デザイン | Comments(0)
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