去年のクリスマス前くらいのテレビで、パーティーやコンパのサプライズとして子豚の丸焼きを出すレストランがある、という話題があった。「わぁ、丸焼きだ! すごい!!」とか言って盛り上がるらしい。
その、丸焼きにされた子豚の映像を見て、「これが人間の赤ちゃんだったら・・・」と想像してしまうのは私だけだろうか。豚と人間を単純に比較してはいけないが、生まれて間もない命には変わりない。「豚は人間に食べられるために生まれてきたのだ」と言い切る人もいるだろうが、傲慢すぎやしないか。食べられる豚の身になってみろ、と思う。人間に食べられるのが決められた運命とはいえ、子豚はそんな勝手に決められた運命など受け入れてはいないはずだ。私が幹事で「今なら子豚の丸焼きをお出しできます」とレストラン側に誘われたら、まず断るな。 じゃ、目の前にすでに料理された子豚が出てきたらどうする? 目を覆って食べないでおくか、誰がこんな惨い料理を注文した! と怒り出すか・・・。私なら食べる。美味しくいただいて、幸せな気分にさせてもらう。それが、子豚に対するせめてもの供養じゃないか。「かわいそうすぎて食べられない」と誰も箸を付けなかったら、それこそ子豚の立つ瀬がない。だから、料理人も精一杯おいしくなるように努力しているはずだ。これは子豚に限った話じゃない。鶏だって魚だってキャベツだって、その命をいただくことに変わりはない。だから料理を前にして手を合わせ「いただきます」と言うのだ。手を合わせるのは「儀式」だからどっちでもいいのだが、「いただきます」の心を忘れてはいけないと思う。
by hiroafukasawa
| 2008-04-22 14:38
| 雑記帳
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