絵画の最先端って、何だろう? ネットで検索すると、「最先端技術を使った絵画(の解説)」がヒットするけど、そういうものが知りたいんじゃなくて、絵画の進化の頂点が知りたい。私のつたない知識でいうと、コンセプトアートみたいなものとか、マンガやアニメなどのサブカルチャーを吸収したもの、現代美術の範疇で扱われる平面作品など・・・。だけど、一方はコンセプトを説明しないとただの抽象画だし、一方はポップアートとどう区別されるんだ、という話になってしまう。
美術史をしっかり勉強したわけではないので、おおざっぱな流れしか分からないけど、絵画の変遷がそのまま絵画の進化に思えていて、それは絵画作家個人の作風の進化にも当てはまる気がする。初心者の頃、「作品を作ろう」という意識もなしに、ただ絵を描くことを楽しんだ素朴な絵に始まり、遠近法だのを知って目で見たとおりに描くことを覚え、さらにそれを一旦否定して、作家の感性や印象を前面に押し出した絵になり、それを突き詰めていくと抽象画に辿り着く。 いや、全ての画家が抽象画に行き着くわけでなく、印象派だったり、シュールだったり、フォーブだったり、スーパーリアリズムだったり、それぞれの画家が選んだ道を深く突き詰めていくわけで、だから現代の絵画は百花繚乱状態になっている。 それはそれで何の問題もない。ただ、抽象画の先は何かな? と素朴な疑問が浮かんだだけ。やっぱり非対象抽象が最終形態なのかな? とりあえず。わかんないけど。 書で例えると、わかりやすいかな。最初はお手本をよく見て書く「習字」。「お手本」というのは絵でいうところの「実物」。でも、「書家」とはいうけど「習字家」とはいわないので、習字から書に進化しなければならない。書家の作品にはその書家ならではのオリジナリティや思想とか想いとかが乗っている。でもその作品はあくまでも文字であって、「これはこういう字だよ」と言われれば、なるほどそういう字に見えるレベル。そこも突き抜けてしまうと、もう字でも何でもない、墨と筆による一発勝負の気合いのこもった「表現」になる。そこには具体的な形はなく、見る側の感性に委ねられる。もはや抽象画だ。 で、何が言いたいかというと、いろいろな展覧会で絵を見て「古くさい絵だなあ」と感じてしまう作品は、たいてい絵画制作のスタンスが印象派以前で止まっている(立ち止まっている)なあ、ということを改めて思った、ということと、一方で、多少バルールに怪しいところがあっても、抽象画の方が新鮮に映るんだな、ということ。
by hiroafukasawa
| 2015-06-22 17:40
| 雑記帳
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