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バルール 3
 ネットで調べても、バルールについてはあまりたくさん記事が出てこない。その中でも、ちゃんと説明してくれていそうなページを選んで読んでみるが、どうも言ってることが微妙に違う。なんか、私が理解していることが正しいのかどうかも不安になってくる。まあ、名のある先生に教わったことなので、間違いはないと思うのだが。
 「バルールを合わせる」という〝言い方〟に問題があるようなので、「バルールが合っていない」「狂っている」ということがどういうことかを私の絵の例にして説明してみよう。これは、今描きかけの絵の部部だけど、白にはさまれた黒&緑&赤が白に対して奥まって見えるのが分かるだろうか。
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 「指を入れるとズブズブと奥に入っていってしまうような感じ」でしょ。これがバルールが合ってない状態。緑と黒が遠くにあるというか、妙に凹んでいるように見える。例えば、キュビズムのような絵で、色面で画面を構成する場合に、こんな面が所々にあると画面が凸凹して見える。普通の写生画にしても、こういう色面がそのままだと描き手の力量が低く見られる。
 塗り直すとこんな感じ。まだ多少バルールがずれているが、バルールが合ってきたのが分かるでしょ。
e0137995_19221521.jpg

 「白は明るいから前に出る、暗い色は後ろに下がって見える」というのは確かに正しいのだが、それだけではないということが分かっていただけるだろうか。
 写生の場合は、見た通りに描けば大抵、空気遠近法に乗っ取った描き方が出来るので、上の絵のようにバルールがひどく狂うということはあまりないようだ(全くないわけではない)。このときバルールは、遠近感に添って「合っている」。近代絵画の場合は、画面を平面に仕上げていくので意識してバルールを(変に弱いところがないように)「合わせていく」。
 なので、写生の「バルールが合っている」と近代絵画の「バルールが合っている」では、微妙なニュアンスが違うわけだ。
(つづく)
by hiroafukasawa | 2013-07-22 19:41 | バルール | Comments(0)
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