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イラストと美術作品の違い 追記3
 絵を始めて間もない人たちの展覧会などに行くと、「写生画」の壁を越えるのは難しいことなんだな、と思う。もちろん、写生は絵画の基礎だから、軽視するわけではないけど、いわゆる「写生画」がたくさん並んでいると、どれも同じに見えてしまう。いや、一枚一枚比べれば、それなりに個性があるのは分かるんだが、どれも見えた通りにちゃんと描いてあるだけなので、それ以上のものを感じられない。もっと言えば、「この程度なら、何年か絵の勉強をすれば、誰にでも描ける」と思うわけだ。
 ただ、絵を描く人間が最終的に目指すものの一つに「その作家にしか描けない絵を描く」というのがあって、写生を極めて、その人にしか描けないような、写生を越えた写生に出合うと、「おお」と思う。
 その人にしか描けない絵というのはつまり、長年の試行錯誤の積み重ねの上にその作家の人生だったり、人間性だったり、そんなものが絵ににじみ出ているようなものかな。陳腐な表現だけど「魂がこもっている」ということか。

 イラストと美術作品の違いの答えが「魂がこもっているか、いないか」という精神論に落ち着かせるのは大変抵抗があって、これまで避けてきたのだけれど、結局そうなってしまうのかな、と思う。

 
by hiroafukasawa | 2013-06-05 15:10 | イラストと美術作品
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