新聞に週刊誌の広告が載っていて、その見出しに「ボランティア窃盗団」とか救援物資の「横流し」などの文字が踊っている。当然、中身を読んだわけではないが、さみしい気持ちになる。中国にしろミャンマーにしろ、行政の仕組みがわれわれのような国と違うので、そんな見出しもなんとなく真実味を帯びて見えてしまう。人的支援だって、さっさと受け入れていれば、もっと多くの人の命を救えただろうに。
四川大地震に限らず、義援金とか寄附とかにたびたび思い浮かぶのは「本当に、困っている人のところにまで届くんだろうか」という心配。 ユネスコに寄附をしたことがある。3000円だけど。すると、ユネスコからお礼が届き、さらに、定期的にさらなる寄附を求める封書が届く。封筒の中にはちょっとしゃれた紙に2色印刷されたあいさつ文、エチオピアやミャンマーやネパールの子どもたちが栄養不足や注射の1本を受けられないために命を落としている現状を伝える4色刷りのパンフレットなどなどが何枚も入っている。 私は、3000円で世界の子どもたちが少しでも元気なればそれでいいわけで、エチオピアの現状がどんなにひどいかを細かく知りたいわけではない。なのにこの印刷物はどうだろう。この印刷物にどれだけのお金を使っているんだろう。「私の3000円、この印刷物になって帰ってきたわけじゃないだろうな」と思う。例えば、発展途上国への産業支援みたいな形で印刷を発注しているなら、それはそれで理解できる。それにしては印刷がちょっと贅沢だ、という印象はあるが。 振り込み用紙だけ送ってくれればいいんだ。お金に余裕のあるときに寄附するから。いつになるかわからないけど。
by hiroafukasawa
| 2008-05-22 20:07
| 雑記帳
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