水彩画と油彩画
 山梨県民文化祭美術部門といえば、山梨県内では一番大きな展覧会で、一般公募の作品が審査され、入選、入賞が決まります。しかし、あんまりはっきり言っちゃうと怒られちゃうかも知れませんが、会場を見て歩くと、油彩画に比べて水彩画のレベルが低いですね。油彩画のコーナーは作品数も多くて、絵づくりされた作品が並んでいますが、水彩画のコーナーは数も少なく、写生の域を出ていないような作品が見受けられます。もちろん、招待作家の作品はその限りではありません。
 若い頃は、同じ「絵」なんだから、水彩だろうと油彩だろうと変わりはない、要は作家の絵づくり次第だ、と思っていましたが、水彩画の教室のお手伝いをして、見本というか参考作品を水彩で描いたりしてみると、やはり水彩画は難しい、ということが分かりました。
 つまり、油彩画のように、描きながら試行錯誤が出来ないんです。描く前にキャンバスを真っ黒に下塗りしてみたり、補色を重ね塗りしたり、あるいは絵の具を削ってみたり、そんなことが水彩画ではまず出来ないんです。完成のイメージに向けて、寄り道することなく仕上がりに向かって作業を続けるのが水彩画なんですね。で、結局、水彩画は写生に向いているが、絵づくりには向いてない、ということになってしまうんでしょうね。
 水彩画でも油絵のように描こうと思えば描けるはずですが、そこでいらん苦労をするなら油絵描けばいいじゃん、という話になりますわな。逆に、水彩画のジャンルで油絵のような絵づくりをした作品は、ひとつ抜きん出て、賞を取れる可能性が高くなる、ということも言えるかも知れません。

 まあ、これから絵を始めたいという人には、とっつきやすいのは水彩画だけど、長く続けるなら油絵を勧めますね。
 
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by hiroafukasawa | 2012-11-22 17:41 | 雑記帳 | Comments(2)
Commented by 中野屋 at 2012-11-23 14:51 x
水彩画は難しい・・でも絵を描いているのだから水彩画は描けませんというのもどうかな?とも思います。
いつか、透明感のある水彩画を描いてみたいです。

墨彩画も全然興味がありませんでしたが、いつかなかとみ現代工芸美術館で 大川原潤(おおかわ・もとひろ)様の絵を見た時は感動しました
話すチャンスがありましたので、油彩との違いなんか話したのですが、書き直しのきかない、墨彩画で高みに進みたいと言うような事を話されました。
県立美術館、ABで11月17日~23日まで (今日11月23日)

「墨彩画 大川原潤とこども展」やっていたようです・・・今確認(涙)
Commented by hiroafukasawa at 2012-11-26 19:13
書や水墨画など、やり直しがきかないものは、作家がそれまでどれ程技と感性を鍛えてきたが勝負になりますね。油絵の中に、そういう描線を入れることは、嫌いじゃないです。
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